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2012-07-21

人工透析について専門家や若手医師との語らってきました

現在、私は愛知県医師会で、若手医師向けのセミナーや医療問題のディスカッションを行っています。
医師会改革の一つでもっと若手医師の意見も取り入れようというものです。
7月セミナーは、京都桂病院の腎臓内科医、田川美穂先生をゲストにお招きして開催しました。
そんな中で、人工透析の超高齢者にすすめるべきかどうかという議論がありました。
透析学会でも、現在、まさに議論中で、来年6月までに結論を出すというものですが、我々、若手も医療現場の実態に即し、将来を見据えた議論を行いました。
腎臓が悪くなると、体内の老廃物を出すことができなくなり、最終的には尿が出なくなります。そうなると、摂取した水分や体内の毒素がずっと体内に残ってしまい、最終的には亡くなってしまいます。
しかし、週3回4-5時間の間、ずっと透析治療を受けるのも大きな負担になることは事実。
超高齢者の方は、腎臓機能低下する以外にも、多くの病気を抱えており、透析をやってもやらなくても余命は変わらないというデータも出てきているので、それだけ多くの負担を強いることがどうかというのも議論になりました。
また、認知症などの患者さんは、透析中にじっとしておくことができず、暴れてしまってかえって危険になることも多いわけです。
1年に一人約500万円の医療費がかかり、それが本人負担は0ですから、まるまる保険財政の負担となります。
負担の重さから、実は、イギリスなどの国では65歳を超えた人への人工透析は保険適応から除外され、自己負担でやりたい人は全額自分でお金を払ってやることになります。
私個人として、年齢で一律に切ることはできないと考えています。年齢でなくその人の人生や生活状況を考えて導入の可否を考える必要があると思います。
皆様はどうお考えになりますか?

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