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『準天頂衛星システム(みちびき)』について解説!
2024-04-15

『準天頂衛星システム(みちびき)』について解説!

衆議院議員 今枝宗一郎

衆議院議員 今枝宗一郎がお届けする「注目のキーワード解説」。
「政策用語は難しい。もっと噛み砕いて解説してほしい」そんな声に少しでも応えるべく、スタートアップ、新産業、テクノロジー、最新医療などを中心に、日本の未来を担う学生のみなさんにもわかりやすいように解説しています。

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私たちの普段の生活では欠かせないものとなっている地図アプリ。

その地図アプリのベースにあるシステムがGPSであり、地図アプリを使うには欠かせないものとなっています。

一方で、近年、そのGPSの精度は大きく向上しているのです。そこに貢献をしているのが、準天頂衛生システム「みちびき」です。

今回は「準天頂衛星システム」について解説していきます!

(トップ画像提供:内閣府宇宙開発戦略推進事務局)

↓こちらの動画でもわかりやすく解説しています
YouTube:【準天頂衛星システム】私たちをみちびく救世主!?|衛星測位のサービス環境が劇的進化!

衛星測位サービスとは?

そもそも、「衛星測位サービス」とは、人工衛星からの電波を使うことで、現在位置を知ることができるもので、カーナビやスマートフォン、携帯電話などのナビ機能に利用されています。

しかし、これまでの衛星測位サービスには、アメリカが運用するGPS衛星を利用していましたが、GPSはアメリカが運用しているシステムであるために、日本の都合に合わせて精度を向上させることが難しく、安定したサービスを受けられないというデメリットがありました。

そこで、時間帯や場所を選ばずに、いつでもどこでも利用できる安定した衛星測位サービスを実現する目的で、準天頂衛星システム「みちびき」が2018年にスタートし、衛星測位のサービス環境が劇的に進化しました。

準天頂衛星システム「みちびき」の強み

その準天頂衛生システム「みちびき」は、GPSを補完する衛星測位サービスと2つの補強サービスを提供するのですが、それぞれのサービスに対応した製品を使用することにより、おおよそ、以下の誤差に収まる程度の精度が得られると言われています。

衛星測位サービスであれば、GPSと同等の誤差。サブメータ級測位補強サービスは、誤差1〜2m、センチメータ級測位補強サービスは、静止体で誤差6〜12cm移動体で誤差12〜24cmにおさえられます。

準天頂衛生システム「みちびき」の現状

以上のように、準天頂衛生システム「みちびき」には、これからの衛星測位サービスを大幅に向上させる技術が備わっています。

しかし、現在、みちびき対応スマートフォンで利用できるのは、「衛星測位サービス」のみに留まっているため、スマホで誤差数cmを実現するセンチメータ級測位補強サービスを利用することはできません。

また、みちびきからの電波が直接届く必要があるため、一般的な受信機ではビルなどの屋内や地下街、トンネルの中といった場所では利用できません。

その一方で、みちびきは天頂付近に長い時間留まるため、GPSのみ利用するケースと比較すると、特にビルの谷間や山間部などにおいても、位置情報がより安定的に得られるようになる強みがあります。各サービス対応の受信機を準備することでサブメータ級、センチメータ級の精度を得ることが可能です。

制限はあるものの、依然と比較しても、様々な場所で高精度の位置情報が受けられるようになっています。

これからの日本の位置情報系サービスの発展に注目です。

関連リンク

みちびき(準天頂衛生システム), 内閣府宇宙開発戦略推進事務局

ついに公表!宇宙戦略基金支援の基本的な考え方について, 今枝宗一郎

↓ぜひ関連するYouTube動画もチェックしてみてください!↓

YouTube:【衛星コンステレーション】地球を覆う人工衛星たちが、宇宙から僕たちの暮らしを守り、豊かにしてくれています。

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AIそうちゃん