今枝質問
それでは、次に高校の無償化についてお伺いしたいと存じます。
私が高校生だった頃、学費の支払いが困難で高校を退学せざるを得ない仲間のため、募金活動を行った経験がございます。当時は愛知県内の高校生徒会メンバーなど、多くの方々が協力してくださり、500人もの高校生が一斉にターミナル駅で街頭募金を行う活動を展開いたしました。
その経験以来、学びたいという意思を持つ子供たちの選択肢を狭めるべきではないとの思いから、高校の無償化の必要性を訴え続けてまいりました。
その結果、高校の無償化も進んでいるところですが、私はこれをさらに拡充すべきであると考えております。
現状、都道府県が独自財源で上乗せを行っておりますが、この制度では財政力の強い都市部において無償化が進む一方で、近隣県から子育て世代を奪いかねない状況が生じております。このことは、政府が掲げる分散型国づくりの方針に逆行する結果を招く恐れがございます。
さらに、多子世帯については、令和6年度から大学無償化が予定されておりますが、その結果、高校授業料負担が大学授業料負担を上回る「逆転現象」が発生する可能性もございます。このような課題を踏まえ、高校の完全無償化をぜひ推進していただきたいと考えております。
私の試算では、この実現には3000億円から6000億円程度の財源が必要になると見込まれますが、最終的には政治的な決断が不可欠であると考えております。大臣の御見解をお聞かせください。
あべ文部科学大臣答弁
現在、国における高校生の就学支援に関しましては、所得制限を設けることによって捻出した財源を活用し、低所得世帯への支援を拡充するなど、教育の機会均等に向けた施策を充実させております。
その上で、高校授業料の無償化について、所得制限を撤廃すべきとの御指摘につきましては、高校進学率が99%に達している現状を踏まえ、家庭の負担軽減の在り方をどこまで進めるべきか、また教育に関する他の重要施策とのバランスを考慮し、総合的な観点から検討を進めてまいりたいと存じます。
今枝質問
ご答弁ありがとうございます。教育の機会均等という視点をお示しいただき、大変重要な観点だと感じております。併せて、教育及び子育て支援の観点からも、高校無償化のさらなる推進が必要であると考えております。今後とも、全力で取り組んでいただけますようお願い申し上げます。
結果
質問後、年末から3党協議で最重要論点として、高校無償化が議論がスタートしました。
フロントには大先輩である柴山元文部科学大臣に出て頂いておりますが、バックで文部科学部会長として、全力で頑張ります!