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資源大国ニッポンをめざして―「海底熱水鉱床」を解説!
2024-04-02

資源大国ニッポンをめざして―「海底熱水鉱床」を解説!

衆議院議員 今枝宗一郎

衆議院議員 今枝宗一郎がお届けする「注目のキーワード解説」。
「政策用語は難しい。もっと噛み砕いて解説してほしい」そんな声に少しでも応えるべく、スタートアップ、新産業、テクノロジー、最新医療などを中心に、日本の未来を担う学生のみなさんにもわかりやすいように解説しています。

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レアメタルなどの鉱物資源に乏しく、海外からの輸入に頼っている日本。

近年、鉱物資源の安定供給を図るために、日本を取り囲む海洋に広がる鉱物資源の開発が進められています。

とりわけ、海底熱水鉱床は、未開の鉱物資源として大きな可能性を秘めていると期待が高まっています。

今回は、この「海底熱水鉱床」について、国会議員・今枝宗一郎が簡単に、わかりやすく解説します。

この記事を読むことで、海底熱水鉱床の意味や世界の動向などを理解することができます。

ぜひ一緒に学んでいきましょう!

↓こちらの動画でもわかりやすく解説しています
YouTube:レアアース、レアメタル、国産資源の宝庫!?海底熱水鉱床とは一体何なのか。

海底熱水鉱床とは?

海底熱水鉱床

【参照:海にはどんな資源がある? メタンハイドレートや海底熱水鉱床に注目!|JOGMEC】

海底熱水鉱床とは、海底から噴出した熱水に含まれた金属成分が周辺の海水によって冷却される過程で、銅、鉛、亜鉛、金、銀等の金属が沈殿してできたものを指します。
以前ご紹介したメタンハイドレートと同様、海の中に眠る資源です。

↓「メタンハイドレート」について詳しく知りたい方はこちら↓

↓記事でも詳しくご紹介しています↓
2023-12-08ブログ 【資源不足に光明か!?】燃える氷 「メタンハイドレート」

日本は、家電や携帯電話に含まれるレアメタルなどの鉱物資源に乏しく、輸入に頼ってきました。
一方で、海底熱水鉱床は、海底からそうした鉱物を採掘することができます。
世界で6番目の大きさの領海・排他的経済水域を持つ日本にとって、開発次第で鉱物資源の安定供給が望めることから、近年注目されています。

海底熱水鉱床の開発の実態

【参照:JOGMECの取り組み状況/海底熱水鉱床|JOGMEC
【参照:JOGMECの取り組み状況/海底熱水鉱床|JOGMEC】

海底熱水鉱床の開発は、経済産業省の委託を受けた独立行政法人JOGMECが、2008年度から進めています。
しかし、海底熱水鉱床は深海にあるため、以下のような、商用化に向けた多くの課題が存在しているのが実情です。

・銅、金・銀を多く含む鉱床など、質・量ともに経済価値の高い鉱床を確保すること
・効率的な生産技術を確立すること
・法制度の整備や、海洋での鉱物資源開発に対する関係者の合意を形成すること

具体的には、その海域で漁をしている漁師の方々との合意を図ることや、鉱床で採掘された鉱石を粉砕・選鉱する場所がないことへの対応などが今後の課題となります。

海底熱水鉱床へ高まる期待

最近、レアメタルをはじめ、他の様々な鉱物も一部の国に産出が偏っている問題に対する危機感が高まっています。
資源が安定供給される社会を実現しなければ、一部の産出国に何か安全保障上のリスクが生じた場合に、我が国の産業・経済が大きなダメージを受け、最終的に我々の生活、暮らしにも大きな影響を及ぼします。
今、我が国である程度一般的に保有している鉱物資源でも、一部の国に偏っているようなものであれば、将来にわたるリスクを管理することが非常に重要であると考えます。

その意味で、海底熱鉱床からの鉱物資源の安定供給の実現、さらには我が国における海底熱鉱床からの資源採掘の達成が欠かせません。

このように、日本の鉱物資源の供給に大きな役割を果たす可能性のある、海底熱水鉱床への取り組みの進展が期待されます。

関連リンク

YouTube:レアアース、レアメタル、国産資源の宝庫!?海底熱水鉱床とは一体何なのか。
水深約1,600mの海底に広がる未開の鉱物資源!「海底熱水鉱床」の可能性|経済産業省 資源エネルギー庁
2023-12-08ブログ 【資源不足に光明か!?】燃える氷 「メタンハイドレート」
2023-09-26ブログ 「レアアース」簡単解説!“資源大国日本”への鍵にも!?
↓ぜひ関連するYouTube動画もチェックしてみてください!↓
YouTube:【次世代エネルギー】燃える氷 メタンハイドレートって何ですか?

YouTube:元素表で習った!?ハイテク製品を支える【レアアース】は日本の海にあり

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