私たちの普段の生活では欠かせないものとなっている地図アプリ。
その地図アプリのベースにあるシステムがGPSであり、地図アプリを使うには欠かせないものとなっています。
一方で、近年、そのGPSの精度は大きく向上しているのです。そこに貢献をしているのが、準天頂衛生システム「みちびき」です。
今回は「準天頂衛星システム」について解説していきます!
(トップ画像提供:内閣府宇宙開発戦略推進事務局)
↓こちらの動画でもわかりやすく解説しています
YouTube:【準天頂衛星システム】私たちをみちびく救世主!?|衛星測位のサービス環境が劇的進化!
衛星測位サービスとは?
そもそも、「衛星測位サービス」とは、人工衛星からの電波を使うことで、現在位置を知ることができるもので、カーナビやスマートフォン、携帯電話などのナビ機能に利用されています。
しかし、これまでの衛星測位サービスには、アメリカが運用するGPS衛星を利用していましたが、GPSはアメリカが運用しているシステムであるために、日本の都合に合わせて精度を向上させることが難しく、安定したサービスを受けられないというデメリットがありました。
そこで、時間帯や場所を選ばずに、いつでもどこでも利用できる安定した衛星測位サービスを実現する目的で、準天頂衛星システム「みちびき」が2018年にスタートし、衛星測位のサービス環境が劇的に進化しました。
準天頂衛星システム「みちびき」の強み
その準天頂衛生システム「みちびき」は、GPSを補完する衛星測位サービスと2つの補強サービスを提供するのですが、それぞれのサービスに対応した製品を使用することにより、おおよそ、以下の誤差に収まる程度の精度が得られると言われています。
衛星測位サービスであれば、GPSと同等の誤差。サブメータ級測位補強サービスは、誤差1〜2m、センチメータ級測位補強サービスは、静止体で誤差6〜12cm、移動体で誤差12〜24cmにおさえられます。
準天頂衛生システム「みちびき」の現状
以上のように、準天頂衛生システム「みちびき」には、これからの衛星測位サービスを大幅に向上させる技術が備わっています。
しかし、現在、みちびき対応スマートフォンで利用できるのは、「衛星測位サービス」のみに留まっているため、スマホで誤差数cmを実現するセンチメータ級測位補強サービスを利用することはできません。
また、みちびきからの電波が直接届く必要があるため、一般的な受信機ではビルなどの屋内や地下街、トンネルの中といった場所では利用できません。
その一方で、みちびきは天頂付近に長い時間留まるため、GPSのみ利用するケースと比較すると、特にビルの谷間や山間部などにおいても、位置情報がより安定的に得られるようになる強みがあります。各サービス対応の受信機を準備することでサブメータ級、センチメータ級の精度を得ることが可能です。
制限はあるものの、依然と比較しても、様々な場所で高精度の位置情報が受けられるようになっています。
これからの日本の位置情報系サービスの発展に注目です。
関連リンク
みちびき(準天頂衛生システム), 内閣府宇宙開発戦略推進事務局
ついに公表!宇宙戦略基金支援の基本的な考え方について, 今枝宗一郎
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