インターネットは、今や、私たちの生活において欠かせないもの。
そのインターネットは人工衛星とつながることで機能しています。
近年、そのインターネット通信に大きな変革が起きつつあります。
今回は、「衛生コンステレーション」について、国会議員・今枝宗一郎が簡単に、わかりやすく解説いたします。
スペースX社の「スターリンク」に汎用されている技術にもなりますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!
↓こちらの動画でもわかりやすく解説しています
YouTube:【衛星コンステレーション】地球を覆う人工衛星たちが、宇宙から僕たちの暮らしを守り、豊かにしてくれています。
「衛生コンステレーション」とは?
「衛星コンステレーション」とは、多数の小型の人工衛星を打ち上げて連携させ、サービスを提供することです。ウクライナ軍が通信インフラとして活用しているスターリンク衛星は、「衛星コンステレーション」の一種にあたります。
そもそも、従来の通信衛星は、衛星コンステレーションを打ち上げる中・低軌道よりも、より高度の高い静止軌道上にあります。
一方で、衛星コンステレーションでは、通信の遅延時間が短い中・低軌道を周回する非静止衛星を用いるため、世界全域において、緊急時・平時を問わず、陸上や海上、航空機上でも、高速大容量通信など多様なサービスの提供が可能になります。
「衛生コンステレーション」のメリット
前項でも述べた通り、従来の通信衛星では、衛星コンステレーションを打ち上げる中・低軌道よりも、より高度の高い静止軌道上にあるため、同じ地域に継続的にサービスを提供することはできても、地球からの距離が遠い分、伝送遅延が発生することが課題でした。例えば、飛行機の中でインターネットを使おうとしても繋がらなかったり、非常に速度が遅かったりします。これは、静止軌道上にある衛星によってインターネットが提供されていることによるものだからです。
そこで、高度の低い軌道上に衛星を打ち上げることにより、伝送遅延が解決できると考えます。しかし、1機で同じ地域を長時間カバーできないという問題がありました。
そこから、大量の衛星を同時運用する大規模な衛星コンステレーション計画が登場したということです。
そのため、安定して高速なインターネット通信を提供できるようになります。
「衛生コンステレーション」の課題
「衛生コンステレーション」には、メリットがある一方で、課題も山積しています。
一つ目は、宇宙ゴミ、つまりスペースデブリへの対応の問題です。大量の衛星を打ち上げれば、運用終了後の衛星がゴミとなってしまいます。
二つ目は、地上でのシステム管理の問題です。衛星コンステレーションは、静止軌道上ではなく、中・低軌道上に衛星を打ち上げます。そうすると、地上の特定のエリアからみると、動いてみえます。つまり、その特定のエリアに通信が提供する衛星は定期的に切り替わる必要があり、そのタイミングで通信が不安定になる可能性が指摘されているのです。
三つ目は、人工衛星本体の問題です。衛星コンステレーションの場合、 小型化・軽量化のために、人工衛星のスペックを抑えています。開発側からすると、開発や打ち上げ時のリスクも抑えられるというメリットになるのですが、定期的に新たな衛星を軌道上に投入して、運用を終えた衛星と交換する必要が生じるということでもあり、高頻度の衛星の打ち上げ機会の確保が課題となります。
四つ目は、使用可能な電波の不足問題です。今後、大規模な衛星コンステレーションの構築など、人工衛星の利用が更に進むと、衛星と地上との間で伝送すべき情報量が増加する一方で、使用できる電波の枯渇が課題となります。そこで、衛星通信に光による無線通信を利用することが国内外で検討されています。日本では、世界に先駆けて地球規模の衛星光通信ネットワークシステムを構築する技術を確立し、通信インフラを自律的に構築できる能力を確保することを目的とした事業なども進行中です。
以上のように課題は多くありますが、着実に研究や開発が進んでいます。
本事業を通じて世界をリードする技術を確立できれば、安全保障と経済成長の双方に貢献することが期待できますので、国としても支援していきます!
関連リンク
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