近年、ビジネスから教育現場まで、様々な場面で「生成AI」の利用が急速に拡大しています。
画像や文章など多様なコンテンツを手軽に生成できる生成AIによって、私たちの日常は大きく変わろうとしています。
今回は、この「生成AI」について、国会議員・今枝宗一郎が簡単に、わかりやすく解説します。
この記事を読むことで、生成AIの活用例やリスク、注意点について理解することができます。
ぜひ一緒に学んでいきましょう!
↓こちらの動画でもわかりやすく解説しています
YouTube:フェイク情報にご注意!?話題の生成AIの可能性と懸念点
生成AIとは?
生成AIとは、インターネット上にある膨大なデータを学習することで、指示どおりに新たな文章や画像などを生み出すことができる人工知能のことです。
生成AIを用いることで、文章、画像、音声、音楽、動画などを際限なく生み出すことができます。
これにより、既に次々と新しいコンテンツが生み出され、様々な産業、ビジネスに変化をもたらしています。
特に、ChatGPTやBing Chat、Bardなどの対話型⽣成AIは、まるで⼈間と⾃然に会話をしているかのような応答ができるのが特徴です。
その特徴を活かして、⺠間企業などでは、⽂章作成や翻訳などの案を作成したり、ブレインストーミングの壁打ちをしたりと、対話型生成AIが多岐にわたって活⽤されています。
生成AIのリスクと注意点
生成AIの技術によってもたらされるメリットは多くありますが、利用する際には注意が必要です。
なぜなら、生成AIは、「統計的にそれらしい応答」を⽣成しているだけで、回答に誤りを含む可能性があるためです。
生成AIは、膨⼤な量の情報から深層学習(Deep learning)によって予め構築した⼤規模⾔語モデルに基づいて、ある単語や⽂章の次に来る単語や⽂章を推測する仕組みになっています。
そのため、事実と全く異なる内容や、⽂脈と無関係な内容などが出⼒される恐れがあるのです。
さらに、生成AIで作りだされた誤情報やフェイク情報がネット上を飛び交うことで、犯罪への悪用や軍事利用の懸念など、重大なリスクが指摘されています。
実際に、アメリカの大統領選挙では、生成AIを用いて敵視する候補を貶めるフェイク画像・動画が作成され、SNSなどで大量に拡散されたことにより、多くの有権者が扇動され、投票行動に影響が及んだと言われています。
教育における生成AIの利活用
教育現場でのAI利用については、文部科学省が『初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン』を策定しています。
このガイドラインには、以下のような、⽣成AI活⽤にあたっての適切な活用例や不適切な例が記載されています。
【適切な活用例】
・グループ学習において足りない視点をみつけ議論を深める
・英会話の相手にする
・⽣成AIを⽤いた⾼度なプログラミングを行わせる
【不適切な例】
・⽣成AI⾃体の性質やメリット・デメリットに関する学習をせずに使わせること、
・各種コンクールの作品やレポートや⼩論⽂などについて、⽣成AIによる⽣成物を⾃⼰の成果物として応募/提出すること
・定期試験、定期考査や⼩テストなどで⼦供達に使わせること
しかし、これらはあくまで暫定的な考え方ですので、今後の生成AI技術の発展状況などに合わせて、適切な判断をしていくと良いでしょう。
さいごに
生成AIの利用には多くのリスクがありますが、様々な産業やビジネスに変化と好影響をもたらしているのも事実です。
皆さんもご自身で生成AIに関する情報を集め、その長所・短所を適切に把握しながら、上手な活用方法を身につけていってくださいね!
関連リンク
YouTube:フェイク情報にご注意!?話題の生成AIの可能性と懸念点
初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン|文部科学省
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